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バリアフリー2010解説つ記 [ライト関連]

 

待ち合わせは新大阪の駅に09:00
alaris540様とサクサク合流し、私こと川端一路大阪は南港に位置するインテックス大阪のバリアフリー展2010へ。当日現地では「金型」のイベントと「ネイルアート」の検定試験かなにかも同時に開催されており、その多くがザックかメッセンジャーバッグにモノトーンでせいぜいガラはチェックまで!みたいな服装という比較的「おとなしい」いでたちの老若男女、ツナギや作業着姿の製造業系お兄さんや「商談持ってます」みたいなスーツ組の比較的商売っ気を感じさせる青年以上中年層までと思しき面々、そしてイマドキ流行はタレ目なのか?みたいに皆一様の上下のまつげエクステにほっぺは紅色でネイル用ツールなどを収納しているのであろうボックスを背負ったうら若き女性陣とその客層の違いはほぼひと目で判断できるほどにクッキリと分かれておりましたという人の流れの中、とりあえずいっぱい目の保養をしようとネイル組の若いおねいさん達に目をやるのですが、どーしても皆が同じ顔に見えてしまうのは私がオッサンである証明以外のなにものでもないのでしょうね(^^;ウーム、カナシイゲンジツ・・・


さて、

どーしても模倣しきれない

"FPA(S) Laboratory"

調はここまで(^^;alarisサン、ホントウニゴメンナサイ・・・

バリアフリー展の会場は大きく三っつに分かれており、三っつの会場には、

20100421001.JPG

こんなカンジで様々なブースがひしめいておりました。字が読めないのはご愛嬌(^^;


とりあえず、第一の会場入場後イキナリ目についたのが

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コレ。

ダークエンジェルっつー2000年頃の海外ドラマでローガンというキャラが使ってたみたいなロボ足サポーター。

当時のSFは既に現実のものとなっているようです(^^)


あとは、手摺のち浴槽ときどき車椅子など。みたいなその会場をざっくりと一巡。

私如きではその良し悪しを判断などしようもありませんでしたが、alaris540さんと一緒にまわると、

例えば、

手摺の継ぎ手に指が引っ掛かれば齢を重ね脆くなっている老人の皮膚は簡単に裂けるし、ともすれば骨折の危険もあり、その構造は極めて重要。

同様の理由で介助する者が要介助者を一点でしか支えることの出来ないスペースのみに限定されてしまうような設備や用品はナンセンス。少なくとも二点、あるいは三点で要介助者を支えられる設計が望ましい。

便利そうに見えてもデカくてコストの掛かるだけの介護支援浴槽は、結局スペース的なことであったり、介護人数の問題であったり、様々な理由から「使えない」ものが多い。

あるいは、

ベッドから起き上がる為の手摺はマット上面約5cmに対応した位置に据えることが望ましい。それを下から持つカタチがベッドサイドまで要介護者やそれに順ずる人自身が身体を移動させるのに最も楽な、つまりは寝ている本人が力を入れやすい手摺の位置となると想定するのが定石。

みたいな、私だといままで聞いたことも無かったような詳細かつ具体的な解説がつきます。ぶっちゃけお得です(^^)


第一の会場で印象に残っているのは、ほぼ全身麻痺であろうと思しき自走電動車椅子の方が、口内を傷つけないのだという「やわらかいスプーン」のブースを覗く、つまりじっと立っていたalaris540氏の足を背後から轢いたんですよね(^^:

いや、印象に残ったというのは、その交通事故みたいなことがではなく、その時の氏の対応であります。

相手の方は、どうやら話すことそのものが難しい方であったようで「すみません」と言葉にすることすらありませんというか出来ない様子でしたが、それでもたぶん一生懸命下がろうと車椅子を操作していた。

恐らく車椅子自身かなり重いものであったハズなので、たぶんそこそこ痛かったのであろうと予想されたのですが、氏は、んなこたぁまったく表情に出さず車椅子の方に向かって

「だいじょうぶですから(--ゞ」

とひとこと。


んで、後ほど「痛くありませんでしたか?」と問えば、

「痛かったですよ。けど、ふくらはぎを弾かれただけでケガはしませんでしたから(^^)」


私なら、きっと「仕方が無い」という言葉がどこかで出ます。けれど、氏は一度もその言葉を口になさいませんでした。

そこが、たぶんalaris540氏と私の「障害」というものへの理解の深さの違いを示すものであると実感m(_ _)m

 

第二の会場は、

20100421003.JPG

メーカーを列挙すればモータースポーツの展示会かよくらいのイキオイですが、紛う事無き「バリアフリー展」


老齢人口の増加に伴いシェアがでかくなるという予想であるのか、単車や自動車メーカーもある程度力を注いでいるようで、

20100421004.JPG

試しに軽く見積りを聞いてみましたが、このテのクルマは私のような庶民でも手の出ない価格帯では無くなっているようでした。


トヨタでは、車椅子の同乗者を想定したクルマだけではなく、

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自動車のルーフコンテナに運転手の車椅子を格納できるオプションなんてのも。


第二の会場で印象的だったのは、

20100421006.JPG

誰も。

そう、誰も行政に期待を抱いてはいないという象徴であるように私の目には映りました。

たまたま人がいなかった可能性もありますが、少なくとも我々が訪れた会場、その時間に於いて人の気配は薄かった。


それにしてもの閑散風景。だいたい行政側もハンパなブース据えてますよね。そもそも担当者の一人すら配置されてねぇ。。。

これって、据えたほうもわかっててやってるんじゃないだろうか?(--;

 

やがて我々は第3の会場へ。

サニタリー及びベッド、介護補助や自立援助用品の会場。


正直、個人的には全体にあんま興味の湧かない会場だったのですが、

「これはたぶん良いものですよ」

というalaris540氏のお言葉もあり、

20100421007.JPG

インソールを購入(^^)v

使用感は、たぶん後日m(_ _)m


あとは、

20100421008.JPG

「最近視力が・・・」的なモッダー諸氏にはアリかもな機能かと。


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まあ、単なる拡大鏡だと思えばメッチャ高額DEATHけれど(^^;


最後の会場で印象に残ったのは、

20100421010.JPG

なんといってもコレ。ええ「バリアフリー展2010」でした(^^)

 

そもそも「バリアフリー」とは、

「バリア」barrier(障壁・障害)と「フリー」free(自由)とを組み合わせた造語。


この言葉は「障壁あるいは障害を取り除く」という意味なのだそうです。

もともとは1974年に国連の「障害者生活環境専門会議」の報告書で使われた建築用語が始まりなのだとか。

故に、国内では障害者や高齢者と健常者や若壮年との共存生活の為の設備やシステムなどを大きな意味で「バリアフリー」と呼ぶのに対し、同様の意味の言葉は英語では"accessibility"(アクセシビリティ)とされ、"Barrier free"(バリアフリー)は建築に於ける床の平面化などを指す言葉であるのだそうです。

現在の日本では、行動を制限する物理的な障害を取り除くだけでなく、心理的な障害を取り除くことも含めてこその「バリアフリー」という考え方に発展しているようで、

それは、「ユニバーサルデザイン」などのように、障害者や高齢者だけでなく、健常の者であっても利用しやすく、そこに物理的・心理的な障害となる「何物か」を取り除き、共存と相互扶助を目指す考え方であるのだとか。


「モノ」だけでは無く「こころ」も。それが理想の「バリアフリー」


自分の両親が、妻や子供が、あるいは自分自身。恋人でもいい。友人でも。とにかく自分やその親しい「誰か」が。

歩くことは愚か立ち上がることさえ出来なくなり、それでも毎日を生きなくてはならない日が来るのかも知れません。

そうならないという保障はどこにも、そして、決して誰にもありはしない。


今回、幸いにもalaris540氏にこの展示会をご案内頂き、私が感じたことは、

当たり前といえばそれまでなのですが、私とalaris540氏のあいだには、「バリアフリー」というもの、あるいは「介護」や「介助」というものに対しての認識の差が確実に、しかも大きく存在しているのだということ。

それはたぶん、私の「驕り」なのだと私は考えます。


高齢者の予想以上の脆さや障害者の予想以上の不便さを、ほんの少しですが、それでも、知り。

そして自分の中に巣くう「驕り」を、これもほんの少しですが、実感したような気がします。


ハードスケジュールで御来阪頂き、口数が多く知りたがりの川端の問いにひとつひとつ丁寧にお応え頂き、また、なによりも貴重な体験の機会を頂戴いたしましたalaris540氏に心よりの感謝を。

ありがとうございましたm(_ _)m

 


  
 
とゆーワケで、

20100421011.JPG

 

次回はミニライトオフの記事\(^^)


コメント(4) 
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コメント 4

alaris540

お付き合い、真に有難うございました。m(_ _)m

>ネイリスト検定
ホント、私は案内の文字しか目に入りませんでした。
ダイキャストも見れば面白いんだろうなァ、と思いつつ隣で催されているのを感じただけ。バリアフリー2010も時間を気にしつつ端折りながらまわりましたので、ソチラまで覗いてたら時間がいくらあっても足りなかったことでしょう。

>電動車椅子
レバーの入力に対してモーターが緩やかに立ち上がる機種が出てきたのはわりと最近のこと。大抵は速度設定を最低にしても動きは「カックン」なので、そのコントロール、こと「ソォ~ッと近づく」って意外以上に難しいんですよ。したがって健常者たるものそこを見越して動くべきですので私は注意が足りませんでしたね、お恥ずかしい。
てなワケでぶつかってしまうのも事情あってのことですし、仕事柄「ソレも縁かな」と日頃思うのです。

>拡大読書器
その機能よりウォームホワイトLEDの分光出力特性グラフに目がいってしまいました。

>福祉車両
ご指摘のとおりだいぶ現実的値段になってきたな、との印象を受けました。本展の性格上個人ユーザー≒在宅生活の継続をアピールするものが多かったように思います。車椅子はその搭載に大きなスペースが要り、2台でバン(トヨタならハイエースぐらい)になっちゃいます。以前私がバイトしていた障害者施設では車椅子の利用者様5人の送迎に改造バスを使っていました。
クルマが杖や入れ歯と同次元で語られる日はすぐそこまで来ています。まだクルマに取って代われる交通手段がなかなか出てきませんので現状このままで行かざるを得ませんが、税制を見直すだけでも「元気なヤツほど自転車に乗る」産業構造・生活様式のシフトは起こり得るのではないでしょうか。

>虎靴
「なぜココに!? ^^」
私は部位ごとにテンションを個別に調節でき、あちこち引っかかる心配が少ないベルクロ締めが好きで、タイガース・デザインはともかく!仕事で使える形かどうか見入ってしまいました。

>バリアフリー
どこぞの長寿村は仕事で山坂を上り下りすることで自然と足腰が鍛えられ云々、という話を聞いたことがあります。近年は何でも安楽にせず、かかるリスクを熟慮の上で身体機能レベルを落とさないよう敢えて負荷をかけるバリア「アリー」という考え方も出てきています。本記事中のHALもアクチュエーターを繊維状に極小化、ワコールCW-Xのタイツみたいになってはくだけでパワーアシスト(川端様が教えてくれた石屋の腰ベルトはヒントだと思う)、となればイマドキのバリアフリーだの住宅改修だのも見直されていくかもしれません、そのくらいまだ手探り状態の、可能性に満ちた分野なのです(子供・年寄り・障害者に背を向けることで発展してきた経済・産業が今になってそのツケを払わされている、ともとれるが)。
by alaris540 (2010-04-22 12:51) 

川端

どもども(^^)

いやあ、楽しかったですね。そして、私にとってはとても為になる経験であったと思っています。

正直、私のほうからも何かひとつでもお役に立つ情報が提供できれば良かったのですが、まあ、予想通りというか、、、

ぶっちゃけ皆無でしたね(^^;


また機会があればご一緒させてくださいm(_ _)m
by 川端 (2010-04-23 12:35) 

cinq

へぇ~
ローガンのロボ足サポーターは良さそうですね。
「あと◯kmも歩くのかぁ(;´Д`)」
なんて時もコイツがあればラクラクw

by cinq (2010-04-24 09:53) 

川端

>cinqさん

まあ、バッテリーがどのくらい保つのか?みたいなことであったりそのトルク的なことであったり色々疑問はあるものの、
そのうちホントに車椅子の要らない時代がやってくるのかも知れませんね(^^)
by 川端 (2010-04-24 15:17) 

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