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人体実験 -決ノ一- [ライト関連]

 


ありそうでないもの。

「電子雨具」


なさそうであるもの。

「四季折々の香りを楽しむ便器 」(by TOTO)


m(_ _)m

 

さて、


例えば、

「真っ赤なブルー」

という言葉に、どのような印象や連想を抱くでしょうか?


これ、YUIという歌手の "SUMMER SONG" という歌の歌詞に出てくる表現なんですが、

歌の中で、Cメロ後のサビの最中(だったかな(^?^;)に、わりと脈絡なく「真っ赤なブルーだぁっ!」とかシャウトするんですよね。

で、変わった表現でもあると思うので、私はなんだか印象に残っています。


「真っ赤なブルー」という、恐らく明らかに矛盾しているハズの色の表現が、

"SUMMER" すなわち「夏」って目にした瞬間整合性を持ち、「夏の夕暮れの海」的なイメージに変換されませんか?

しかも、「真っ赤なブルー」は、極めて的確な表現として印象的な風景をすら脳裏に蘇らせる。


ってー、、、

いや、まあ、そもそも既に歌を知っていた場合にはどうにもなりませんけれど。。。

 

ともかく(^^;

これって、たぶん、とても不思議なことであるハズなんです。

 

なぜならば、

「赤」しかも「真っ赤」という表現は、間違いなく「赤という色」を表します。

恐らく、マンセル・システムなんかでいう "5R 4/14" とか、なんだかよくわかりませんが、とにもかくにも「真っ赤」

すなわち「真に赤」である色を表そうとする言葉であるハズ。


そして「ブルー」とは、通常「青という色」を表す英単語 "blue" のカタカナ表記。


だとすれば「真っ赤なブルー」とは「赤い青」という色を表すことになりますが、

んな色ぁ、この世に存在しないハズ。たぶん。


ちなみに「赤」と「青」ふたつを混ぜれば、通常「紫」ですわな。


けれど、

「真っ赤なブルー」の「真っ赤」とは、

「真に赤」である色。すなわち接頭辞「真っ」をつけられたことによって強調される派生語となった「赤」を意味する「真っ赤」という色彩名詞が形容動詞化して「真っ赤な」となったものであり、

その活用された連体形部分の「な」が、それが「ブルー」についてその他の色彩を示さない。すなわち「ブルー」が「青」でも「紫」でも無いことを示す。


つまり、

「真っ赤なブルー」とは、「ブルー」という何かが「真っ赤」な色彩を持つと意味する言葉なのであって、「ブルー」という単語が「青」という色彩名詞を表すものでは無いと解読できるああなんて無駄に現代国語的解説なんでせう?(^^;マチガッテタラスミマセン・・・

 

では、「青」ではない「ブルー」とは何か?

この場合は、海。しかも、「夏の海」であります。いや、んなこたぁわかっとるわいってな置いといて頂いて(^^;トリアエズ・・・


例えば、

「ブルー・リゾート」

とかなんとか目にすると「なんとなく暖かい季節もしくは常夏な海っぽい」と感じたりしないでしょうか?


もしも「ああ、なんかそんなカンジ」なんてなことを思って頂けたのなら、貴方は私と同じ 「コード」 を所有し、そこにある程度の共通認識を伴う「言葉のダイナミズム」を感じていることになります。

コードとか言葉の持つダイナミズムなんてのを説明するのは、私だと寸足らずというか、ぶっちゃけ無理かと思われますので、もしご縁などございましたら社会コードかなんかの本(例えば社会学の本とかかしら?)など御一読願えればと思うのですが(^^;ホンットニスミマセン・・・


そのような意味を持つ共通認識としての「ブルー」という言葉の共有があり、

かつ、夕暮れの「真っ赤」に染めあげられた「海」という共通の視覚経験を経てこそ、我々は「同じような脳内の景色」を把握し、歌の歌詞を理解する。


すなわち、

そこで初めて「真っ赤なブルー」は、的確ですらある風景描写の表現として共通の認識とされることになる。

 


さてさて、

ちーと間も開きましたし、ごちゃごちゃしてきたような気がするのでまとめさせて頂くと、


健常であるという前提になりますが、

ヒトは「臨界期」に於ける「能動的な経験」を経ることによって「正常とされている視覚」を得るに至り、

「正常とされている視覚」は、更に「能動的な経験」を積み上げることによって「特殊な感覚の共有」にさえ至るものである。

と考えられるようであり、

その例から「ヒト」は、生まれながらに「自ら望んだ情報」から「自らの在るべき環境」を知り、その身体はまるで自動でさえあるかのように遺伝子に秘められていた可能性の取捨選択を繰り返すことで「そのように」成長し、

更に、自我や知識を得た「ひと」となってからも「自ら望んだ情報」によって「自らの在りたい姿」を模索するのだということになるのではないだろうか?

そうして、やがて「自らの持つべき心」すなわち「自分」をさえも創り出しているのではないか?

ってのが、まあ、前回までの「人体実験」での私の主張でした。


そして、

今回の

「真っ赤なブルー」という一見矛盾した色表現のようにもとることのできる歌詞を「夕暮れの海」であろうと判断するに至るには「コード」、すなわち「同様の経験によって生じた共通認識」が必要であろう。

という予想は「特殊な感覚の共有」の例についての繰り返しとして、少しは一般的であろう共通認識の例になると良いな(^^;みたいなことで書かせて頂いています。

 

んで、

これらがいったい何を意味するのか?川端は何を書きたいんだ?ってーと、ですね。


「ヒトは、誰かとまったく同じ景色を見ることができない」

にも係らず、

「ひとは、誰かと特殊な感覚さえも共有することが出来る」

というお話です。


そもそもヒトには、双子だろうがなんだろうが個体差があり、身体機能にバラつきを持っています。ランドルト環的にほぼ同じ視力数値の人間は山といるのでしょうが、諸々すべてまったく同じ視力を持つ者など恐らく一対もいない。

かつ、「臨界期」にまったく同じ環境下でまったく同じ経験をまったく同じ能動性で経験することも極めて難しく、

更に、「特殊な感覚」に至っては、ハナから特殊って謳ってますからね(^^;

「臨界期」後もまったく同じ環境下でまったく同じ経験をまったく同じ能動性で経験するなど、それこそ論外だとしても良いと私は思います。


したがって、

「自分」とまったく同じ景色を見ることの出来る「誰か」は、恐らくこの世に存在しません。


が、しかし。

我々は、まったく同じ景色を見ることが出来ないにも係らず、それでもひとはある程度「感覚」、それは「視覚」だけではない「感覚」として「視覚世界」を共有することが出来ているように私は感じます。

 

では、

それはなぜか?

 

 

一の仕舞いm(_ _)m


コメント(7) 
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コメント 7

リオ

ちょっとだけかじった塗装の世界では、
「この青は赤いねぇ」なんて言い方もするようですが。

さておき。
老眼が進んでくると、ぶっちゃけ、もうどうでもよくなってきます。
多少のダクスポだろうがムラだろうが、ええ、分かりません。
で、「こんなんでいいかぁ!」に流れる、と(苦笑)。
いやその・・・元々が適当な人間、という要素も根底には
あるのですけれどね。
by リオ (2010-02-19 08:59) 

ばさら

確かに老人にはね~。
今北海道は真っ白な世界ですが、黒い点が私にだけいっぱい見えます。車運転してるとチラチラして特に気になります。
by ばさら (2010-02-19 16:45) 

川端

>リオさん

カラーコピーのトナーなんかは
シアン(7.5B 6/10)
マゼンタ(5RP 5/14)
イエロー(4.0Y 8.5/12.3)
黒(N1)
とかで全部の色を作っちゃうらしいですが、

本職の塗装ってのも、やっぱプラモみたく混ぜて作るんでしょうかね。。。


さておき、

いやあ、適当でもうどうでもな方はハナから懐中電灯にこだわったりしないような気がしますけれど:p

>>老眼
もうひたすら一心不乱に明るさをっ(--ゞ
by 川端 (2010-02-19 18:58) 

川端

>ばさらさん

それ飛蚊症っていいませんか?

ちなみにだいじょうぶなモンなんでしょうか?(^^;
by 川端 (2010-02-19 18:59) 

98k

>飛蚊症
わたくし、何年か前に経験しました・・・

「目にゴミが入って、なかなか取れないんですが・・・」
と、眼科に行ったら、あっさり飛蚊症と診断されました。

で、そのままにしておくと、やがて網膜剥離で失明するとのこと、
結局、レーザーガンで何カ所か、焼き付けてもらいました。

ばさらさん、一度眼科へ行かれた方がいいと思います。
by 98k (2010-02-21 02:59) 

ばさら

もっとビックリすることもあって眼科に行ってきました。

網膜はく離や白内障ではなかったのですが、何故か網膜が腫れているそうです。とりあえず薬飲んでます。

で、ビックリと言うのは左目で見ているものが曲がって見えたのです。
なんかPCの字が読めないなと思って何気なく片目ずつ見たらPCそのものがグシャッと曲がってました。これじゃ字が読めないのも当然。ビックリしました。
by ばさら (2010-02-26 18:49) 

川端

>ばさらさん

ほ、本格的にだいじょうぶなんでしょうか?(^^;

お大事にとしか書き様もありませんけれど、完治なさることをお祈り申し上げますm(_ _)m


by 川端 (2010-02-27 07:46) 

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