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げひげひMARKⅢ [ライト関連]

 


夜。


気温は零度を下回り、

見上げると、空には雲などほとんど浮かんでおらず、


記憶にはオリオンの星座がくっきりと残るほどに、天蓋には美しい星空が広がっておりました。

 

それはつまり、放射冷却の顕著。

大地から放たれる赤外線を受け止め、大地へと戻す雲の無い環境を示す。

 

だから、

 

凍るよね(--)

 

さて、

今回、私、手持ちがオークション価格4800円也のスリーシーズン用シングルウォールテントにコールマンコンパクトインフレーターLにモンベル#3(快適睡眠温度下限0℃)寝袋という、普通なら秋くらいまでしか快眠できそうにない貧弱装備でありました。


そこで、

事前に情報を収集。


「零度ギリの環境で#3の寝袋だったら、

 プラスフリース一枚と使い捨てカイロで熟睡できますよ(^^)」

というwing氏のご指導を事前に頂き、そのように装備をしていました。


ちなみに、

「零度環境で#3ならだいじょーぶデショ?」なんてなコトを思ったアナタは、

恐らく、「物凄く寒さに強い」ひと。


快適睡眠温度下限0℃使用限界-10℃つっても、その基準はクロー値。

実験場はガチの屋外では無く、また、そもそも冷えている体、しかも全身を横たえ伝導によって地面に奪われる熱は別勘定になってしまうのではないかと思われます。

また、800ものフィルパワーダウンで無理やりロフトと携帯性を両立させたU.L.S.S.ダウンハガー君はクッションに乏しく下が冷たいのに結構弱い。この辺は化繊の寝袋に軍配があがるのではなかろうか?と私は思いました。

 

今回、

寒いのはハナから想定の範囲内、氷点下に陥る可能性も考慮。

また、事前に現地確認も行っておりましたので、

自分の装備が環境に対して貧弱であることを、幸運にも98k氏やwing氏の持ち物やお話しから確認できていたワタクシは、

下が石ばかりの河原であるという理由も含めますが、グランドシートの下には半ホームレス生活で身に着けたダンボールという名の微妙なクッション付き保温材を敷き、

テント内にはLサイズのインフレーターマット、

そして、寝袋の中には足元にカイロとフリースブランケットを入れておりました。


が、

写真でお判り頂けるかどうかなんですが、私のテントには、申し訳程度の外天幕があるのですが、フライってものがありません。

また、同じくシングルウォールながら、wing氏のテントのような「素晴らしい素材」で出来ているワケでもありませんので、外気の変化はダイレクトに内部温度に影響を与え、呼気は内側に結露を湧かせます。


「いやあ、このテントは、、、どーかなぁ?(^^;」

とは、

特に説明させて頂いた訳でもなく、ワタクシの安物テントの構造と素材を看破なさった98k氏のお言葉であります。


「とりあえず、コレを掛けておけば死にはしないでしょう」

とゆーコトで、

お借りすることが出来たのが、写真で凍りついているテントの上に掛けられた世にも珍しい(?)オリーブドラブのナイロンシート。

まあ、ふつーのブルーシートの色違いみたいなモノです。


ほとんど風が無かったので、テントの足でハトメを押さえ、ただ載せているだけのような状態でも大丈夫でしたが、あるいはペグダウンでホントにフライのような使い方をしたほうが良かったのかも知れません。


「この色を探すのに苦労した」

とおっしゃる98k氏こだわりのナイロンシート。


こだわるトコはそこなのか?

という瑣末極まりない疑問はさておき、出入り口面以外のテント表面氷結を完全に防いでくれました。

恐らく、かなりテント内の温度低下を防いでくれたものと思われます。


ええ、朝自前のテントを見てまず思ったのは、

「生きてて良かった」(^^;

 

とはいうものの、

「おやすみ」にあたり、「少ないかも知れないから」と、カイロの追加と、そもそも零下での使用を想定した予備の寝袋の貸与を、これまたwing氏に頂いておりまして、

「寝袋は、寒いと思ったら早めに使ってください」

とのお言葉も(^^)

カイロは単に接触している体の部分だけを温めるのではなく、寝袋内、そしてロフト内の空気、また微妙にインフレーターマットも温める。

足元に入れておくことで、睡眠環境全体の温度を高めてくれるワケです。


さらに100円ネックウォーマーもその効果を遺憾なく発揮。

テントの外は氷点下という環境の中、我が U.L.S.S.D.H 寝袋の中は非常に快適でありました(^^)


ただし、

テント内そのものは、オリーブドラブのシートに補助されていてもすっげー温度が低い。

まかり間違って寝袋から体の一部、たとえ指先でも露出しようものなら、氷にでも触れたかの如く、一瞬で目が覚めました(^^;

 

解かったのは、

私程度の装備では、

本州南部の平地ですら、厳冬期のキャンプには不十分である。

ということ。


もしも、もっと厳しい環境、あるいは同じ環境下であったとしても、私がひとりでキャンプを行っていたとしたら、酷い目に遭っていたのは間違いない。


「大げさだ」、「そんなことは無い」と一蹴するのは容易いですが、

冗談ではなく、まかり間違えば死んでいたかも知れません。


今回の「快適」であったという私の感想は、

そもそも安全な場所の選定。

充分な耐寒装備と食料の準備。

が、あってこそ。

 

そしてこれが、

「経験者複数の同行と指示の下に行われた厳冬キャンプ」

であったことを、くれぐれもご理解下さい。

 

多少のアウトドア経験があったのだとしても、冬という季節、特に夜は「特別」かと思われます。

戯れに未経験者が似たようなことを行うことを、私はお勧めしませんm(_ _)m

 

 

 

しかし、

川面に浮かぶのは、温度差による水蒸気。

薄い日差しの中ゆらゆらとたゆとうそれは、情緒に欠けた私でさえ思わず光画にしてみたくなるような、そんな、幻想的な光景でありました。


たとえ時にはひとに牙を剥こうとも、自然は確かに美しい。

その中で迎える緩やかな目覚めは、なんとも言えず心地良いものであります(^^)

 

 

続くm(_ _)m


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98k

わたくしが今回使ったシュラフは、無人島と同じ「マッテンベルSW-800N」(現801モデルの旧型)であります。
わたくしのサイトの「ファミリーキャンプ」カテゴリーの「シュラフ」記事では、使用範囲10度から0度と紹介していますが、今の801は-2度になってますね。
化繊はダウンに比べて嵩張りますが、ずぶ濡れになった時のロフトは確保できるようです。

ブルーシート、もとい、オリーブドラブシート、お役に立ってよかったです。
もともとモンベルのモノポールシェルター(カモ)のグランドシートとして使ってるやつです。
セットで持っても一人用テントより軽く、270×270のサイズは240×240のモノポールシェルターにぴったりで、汎用性もあります。

高級なシートやテントは地面に直接敷くのに抵抗がありますが、
これなら気軽に使えるし、安心して川端さんにも使ってもらえるし・・・げひげひ
by 98k (2008-01-11 21:37) 

二日酔いの猫

川端さん こんばんわ

>凍るよね

結構過酷だったんですね(^_^;)

>プラスフリース一枚

シュラフ2枚重ねもOK

>寝袋は、寒いと思ったら早めに使ってください

wingさんはかなり判ってらっしゃる。
一度体が冷え切ってしまえば、厳冬期用シュラフに潜り込み直しても体温を上げるのにかなりの時間をロスし、場合によっては危険な状態に・・・。
そうなる前にシュラフチェンジ!
羽毛シュラフは人間の体温を受けてさらにロフトが増します。

>その中で迎える緩やかな目覚めは、なんとも言えず心地良いものであります

この勢いで新潟雪中キャンプですか~?
by 二日酔いの猫 (2008-01-11 21:37) 

cinq

私の安物テントだと凍死確定でしたね・・・
98kさんに
「今から来なさい!(ややきっぱりと)」
言われて本当に逝ってたら、文字通り逝ってしまうところでした(^_^;)
by cinq (2008-01-11 23:30) 

TOMO

シュラフは化繊の安物しか持ってません。
普段の布団は羽毛なのに・・・・。

あ、そうか!布団を持っていけば厳寒キャンプも
可能ですね!(引越しじゃないつうの!)
by TOMO (2008-01-12 12:46) 

川端

>98kさん

いやあ、やっぱ「道具」
それと、それを扱う知識って大切だと思いました。

これからも色々とご指導を賜れれば幸いですm(_ _)m
by 川端 (2008-01-12 20:22) 

川端

>二日酔いの猫さん

正直、実感を伴わない過酷さでした。

けれど、これでチョーシのっちゃヤベーのかな?みたいな(^^;


とゆーわけで、

雪中キャンプは当分しないと思います(^^)
by 川端 (2008-01-12 20:22) 

川端

>cinqさん

もしもご参加であったとして、98k氏やwing氏に貸与して頂ける装備が無かったとしても、じつは平気なのかも知れないんですケドね。

でも、快適ではありえないような気がします。


つーか、

あのタイミングで出発なさっていたら、着いた頃には解散ですねっ♪
by 川端 (2008-01-12 20:23) 

川端

>TOMOさん

確かに、

ペラい羽毛布団。

それが、ULSSダウンハガーの第一印象でした(^^;
by 川端 (2008-01-12 20:23) 

森のプ~さん

いいな~
楽しそうだな~
死んじゃいそうかも~
でもやりたいな~
by 森のプ~さん (2008-01-12 21:36) 

ばさら

寒そうですね~家は極寒キャンプの時は室内用カセットガスストーブ持参で行きます。安全装置が付いてないやつは死んじゃいますので注意が必要です。
by ばさら (2008-01-13 21:25) 

川端

>森のプ~さん

それわ、私の心の声でしょうか?(^^;

いや、プ~さんの、だな・・・
by 川端 (2008-01-14 09:11) 

川端

>ばさらさん

>>極寒キャンプ

そちらだと、ホントにシャレんなってない寒さなんでしょうね(^^;;
by 川端 (2008-01-14 09:13) 

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